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フォルケホイコーレとワーキング・ホリデー


ワーキングホリデーの前にFH留学

「デンマークのワーキング・ホリデー(以下、ワーホリ、とします)のハードルは非常に高くて、なんとかはならない」
これは、本人もかつてのワーホリ・メーカーで、長年ワーホリ利用者をサポートするお仕事を続けている河野順一さん(バンザイ・インターナショナル代表)の言葉です。
たしかに、英語圏のワーホリと比べると利用者も少ないから、現地事務所をおいてまでデンマークのワーホリをビジネスにしようとする業者は見あたりません。 デンマークへワーホリで行こうとする人は、一から自分でやらなくてはいけないわけです。
英語圏なら、結構日本人も居ますし英語学校もありますから、無計画に、飛び出していっても何とかなるかも知れません。しかしデンマークだけは別です。話している言葉はデンマーク語なのです。

例えば、最初からかなり高いハードルがあります。住民登録申請です。
デンマークに入国して、あなたが一番最初にしなければいけないことで、住居を定めて住民登録(通称:cpr)カード発行の申請をするのです。規定では、到着後5日以内ということになっています。これがあればデンマーク人と同等の社会サービスを受けることができるのですが、なければ携帯電話も買えないしアルバイトをすることもできません。ユースホステルでは住所不定ですから、とにかくあなたは住むところ探さなくてはいけません。不動産屋はデンマークにももちろんあります。でも、デンマーク語で書かれているから看板を見たってすぐにはわかりません。
なんとかかんとか、住まいを見つけたとしましょう。でも、住民登録の申請を、どこで、どのようにするのかあなたはわかるでしょうか?

北欧留学情報センターでは、デンマークでワーキング・ホリデー生活をしたいと考える人には、3カ月ないし6カ月のFHへの留学をすすめています。FH留学生活を、本格的なワーホリ生活に入るためのゲートウェィとするのです。
一昨年からデンマークと日本の間でワーホリスキームが始まって以来、これまでバンザイ・インターナショナルとともに、10人ほどの方のサポートをしてきましたが、必ずFHに最低3カ月滞在するようご案内しています。 ワーホリ前のFH留学に以下のような利点があります。

  • 英会話力を磨くことができる。
  • デンマーク語の基礎を学ぶことができる。
  • 行く前から住居が定められているから、住居探しをする必要がない。しがって住民登録の申請が容易。
  • 住居と食べ物は用意されるので、寝食に心配にエネルギーをとられない。真冬からいっても、大丈夫、食いはぐれることない。
  • デンマーク人や他の国の人との交流が図れる。
  • 留学中に、アルバイト情報が得られる。
  • その生活のための「人脈」を築くことができる。
  • デンマークで生活していくための基本動作(電車にのる、銀行処理をする、郵便を出す、スーパーで買い物をする等)が学ぶことができる。
    (JRの券売機の前で固まるお年寄りのようになっている日本の若い人をデンマークの中央駅で時々見かけます。電車に乗るにも慣れは必要かつ大切なのです)

Inter National People's College

FHは、日本からコンタクトをとって入学を決めておきます。ただしここで問題が生じます。たいていのフォルケホイスコーレは、ワーホリ・ビザで入学を許可しません。ですからワーホリ・ビザで入学を許可してくれるフォルケホイスコ−レを選ばなくてはならないのですが、唯一確実なのは、通称「IPC」と呼ばれている、Inter National People's College。たいへん良い学校で、FHの精神がまだ生かされています。
しかし問題もあります。ここの学校の受入の寛大さに甘えて、言葉にあまり自信のない日本人が集中してしまうのです。10人以上の日本人が滞在することも、最近はまれではありません。約3分の1が日本人の留学生だった、という話も聞いています。
加えて最近はデンマーク人が生徒として入学してきません。勢い英語ばかりの毎日で、デンマーク語は相当、意識してがんばらないと上達しません。積極的にデンマーク語で話す努力をしましょう。デンマークへいって共通語が「日本語だった」にならないようにしたいものです。

しかしワーホリ利用者の中には、FHについて全く理解がなく、どうも「語学学校」と勘違いしている人もいるようです。
IPCは歴史と志のある「フォルケホイスコーレ」です。世界中から若者が集まって意見交換できる貴重な場なのです。ですからここに入学を希望する人は、英語である程度コミュニケーションができる、ということが前提になるのです。
先ほどFH留学をワーホリ生活に入るためのゲートウェィとする、と便宜上書きましたが、IPC利用者には、自分の人間性と社会性を格段に向上させる機会とらえて実りある留学にするよう心掛けて欲しいと思います。

どのFHに留学するにしろ、滞在している時のあなたの気持の持ち方しだいで状況は変わります。FHは語学学校でもないし宿泊施設でもありません。純粋な成人のための、生涯教育機関です。FHの趣旨をまったく理解せず、「どうせ仮の宿だから」という気持ちの人がワーホリメーカーの中に残念ながらいるようです。ここでの勉強を怠ると三段飛びでいえば、踏切版の手前でジャンプすることになり、いいデンマークでのワーホリ生活につながらないと思います。授業を休まない、語学力向上に努める、学校の活動に積極的にで周囲と交流を深める、など、当たり前のことですが、怠りなくやってください。

スタディビザから ワーホリビザへ

FHへは原則留学ビザ(ST1)を取得して留学しなければならないことになっています。しかし例えば「4カ月のST1」の期限がきれる前(1−2カ月)に、ワーキングホリデービザを現地で申請し、きちんとワーホリビザ(WH1)が取得できているという報告を複数きいています。つまりIPC以外の「外国人のためのデンマーク語コース」のあるフォルケホイスコーレに留学した後、WH1をデンマーク国内で申請できるということですから、許可がでれば、ST1の4カ月分に加えて、最大12カ月の滞在延長できるわけです。
しかしくれぐれも断っておきますが、FH留学者の誰もが100%現地でWH1を取得できる、とは言い切れません。一般化できないのです。滞在許可の裁定はデンマーク移民局が判断するので、Aさんは下りてもBさんにはなんらかの理由で許可が下りない可能性もあるということを覚えておいてください。

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